最終戦のエンブレムクラスは48周の耐久レースです。2回のピットインが義務付けられ、参加車両1台に付きドライバー2〜3名というレギュレーション。じゃあ自分を含めて3名体制ってことで旧知のくらもちさんとねもとさんにドライバーをお願いしました。
しかし、お二人ともNCによるサーキット走行は、試乗会で2〜3周流した程度。本番までにウチのNCでレーシングスピードを体験してもらわなければなりません。まずは土曜日のファミリー枠でくらもちさんが試乗です。
エンジンオイルは前回の練習で20周走行した状態のSUNOCO ULTRA SYNTHETIC 5W-30。そのときは気温25℃で油温が120℃。練習用には使えるかもしれません。さらに添加剤を注入して使用するとどーなるか様子を見てみます。
走行距離: | 12,900km | (累計655周) |
エンジンオイル: | SUNOCO ULTRA SYNTHETIC 5W-30 | (累計20周) |
エンジンオイル添加剤: | KURE MOTOR REV ×1本 | (新品) |
ミッションオイル: | Red Line MT-90 (75W-90) | (新品) |
デフオイル: | WAKO'S 5120LSD (80W-120) | (累計63周) |
ブレーキフルード: | WAKO'S DOT4 | (エア抜きのみ) |
ブレーキパッドF: | エンドレス@238周→左右逆20周 | (累計258周) |
ブレーキパッドR: | エンドレス@ | (累計301周) |
タイヤL: | AR99周→L119周→逆R78周→L63周 | (累計359周) |
タイヤR: | @L105周→R172周→逆L20周→R144周 | (累計441周) |
前々回の練習の前に抜いたら墨汁と化していたミッションオイル。交換後は練習2本(40周)と1レースに使っただけですが、シフトフィーリングがやや固くなり、どーしても不安なので抜いてみました。するとまたしても墨汁。
筑波サーキットを63周しただけのミッションオイル
ミッションのドレンボルトには鉄粉が山盛り。大丈夫かMT-90。ストックが残っているのでまた入れましたけど…。
山盛りの鉄粉
今回の練習はくらもちさんに慣れてもらうのが目的ですが、自分も予選シミュレーションをやりたいので、30分枠の前半を自分がアタックし、ピットインしてドライバー交代を行います。
日差しが強く、この時期にしては高い40℃台の路面温度ですが、気温は久しぶりに20℃台前半、好タイムが期待できそうです。
路面温度が高いので空気圧を低めにセット。コースイン直後の混雑を避けるため、ほぼ最後尾でコースイン。前方にスペースを作り、先頭でコースインした車両がバックミラーに見えたところでアタック開始です。
1本目(Driver:鈴木)
ほぼクリアラップですが、1周目は11秒中盤。なんか路面が滑ります。午前中に2輪のレーサー枠(S枠)がある日は路面が荒れるので、2本目のファミリー枠(Y枠)を予約するようにしていますが、まだ路面がダメみたい。
そういえば4輪の1本目はファミリー枠もスポーツ枠もコースアウトする車両が連発で赤旗中断。2輪と4輪は走行日を別々にして欲しいですね。路面の件もありますが、2輪の大多数って走行時間帯が過ぎてるのに、ピット前にサポートカーを置いたまま昼メシ食い行っちまうし。と、面と向かってモンクを言えない小心者は、HPで不満をチョロっと…。
荒れた路面のせいで9秒台には入りませんでしたが、5周続けて10秒台前半をマークしてピットイン。くらもちさんと交代します。このタイミングで空気圧も測定(温間@)。
ドライバー交代
この4年半、ガチ足のFF車しか乗っていないくらもちさんは、リアの挙動が唐突でフニャ足のFRにテコズッテいるようで、6周目にダンロップ下で大スピン。内側の縁石に乗った途端、コントロール不能に陥ったようです。
2本目(Driver:くらもちさん)
10周したところで1分12秒7をマークしてチェッカー。戻ってきたときの第一声は、「ムズカシイじゃないっすか、これ。」 ハイ、そう簡単にタイムを出されても困ります。自分のシェークダウンタイムは1分12秒5でしたので、借り物の車ということを考えればこんなもんでしょう。
天候: | 晴れ |
気温: | 21.2℃ |
路面温度: | 44℃ |
周回数: | 16 |
ベストタイム(S) | 1'10.176(5/6) |
ベストタイム(K) | 1'12.730(10/10) |
油温: | − |
水温: | − |
空気圧(kg/cm2) | 表面温度(℃) | ||||||
冷間 | 温間@ | 温間A | 冷間内側 | 冷間外側 | 温間内側 | 温間外側 | |
FL | 1.9 | 2.3 | 2.4 | 30 | 32 | 68 | 81 |
FR | 2.0 | 2.3 | 2.5 | 30 | 32 | 61 | 63 |
RL | 2.0 | 2.3 | 2.5 | 33 | 35 | 69 | 67 |
RR | 2.1 | 2.3 | 2.5 | 34 | 45 | 61 | 54 |
左フロントタイヤの空気圧が上がりきっていません。内側と外側の温度差も大き過ぎ。左フロントタイヤの使い方に課題があるようです。
表面温度は走行中じゃなくクーリングラップ後の測定なので、温度自体は使えませんが、内側と外側の温度差は参考になりそうです。
話は唐突に変わってF1中国GP。今回から中継に新たなデータ表示が追加されました。なんと走行中のタイヤ温度を棒グラフで表示するというもの。ウチのサイトの話題をFOMにパクられた気分。(笑)
このタイヤ温度、数字じゃなくて色で表示されます。棒グラフの青い領域が低過ぎ、赤い領域が高過ぎってことらしい。
F1中継のタイヤ温度
森脇さん「川井さん、今タイヤの温度が出てますけど、どこのタイヤなんですかね?」
川井さん「FOMからの来たやつにはどこのタイヤって書いてないですね。」
森脇さん「あー、ストレートになると圧倒的に冷え始めるからフロントだねきっと。」
川井さん「そうですね。」
森脇さん「あー、これ右フロントだね。アロンソ、タイヤ使えてないですね。」
川井さん「今アウトラップですから。」
一般のファンはこの2人のマニアックな会話について行けるのでしょうか?(笑) って、それが本題じゃなく、フロントタイヤの温度はコーナリング中に大幅に上昇し、ストレートで一気に下降するようです。ウチのデータは残念ながら走行後。走行中の最大温度は想像するしかありません。左フロントは100℃位になっていそうな感じですね。
1本目、走行後の空気圧はほぼ2.5kg/cm2でしたが、7周目のピットイン時点では2.3kg/cm2でした。予選の一発を考えるとこの時点で2.4〜2.5kg/cm2に持って行きたいところ。
2本目の走行前に4輪とも0.1kg/cm2充填してコースイン。1周目が11秒前半、1本目よりイイ感じ。しかし2周目以降は大渋滞に捕まってしまいました。なぜかインベタでゆっくりと流す人たちだらけ。(怒)
2本目(Driver:鈴木)
なすすべもなく13〜16秒台にスローダウン。時間がなくなってきたのでアタックを断念し、ドライバー交代のためピットへ戻ります。そして空気圧を測定するとリアが予想外に上昇(温間@)。やっぱ今日の路面は変です。
このままじゃオーバーステアで危なそうなので、リアを0.1kg/cm2落とし、4輪とも2.4kg/cm2に調整。結果的に1本目よりフロント側だけ0.1kg/cm2上がったことになるはず。
ドライバー交代の時に空気圧調整
1ヘアの立ち上がりでリアのコントロールに苦労しているような感じがありましたが、1本目よりは安定しています。ベストタイムは約0.4秒上がって1分12秒3。
2本目(Driver:くらもちさん)
本人いわく、1本目より乗りやすかったそうです。走行後の空気圧が1本目とほとんど変わらないのが不思議ですが、左フロントタイヤ内側と外側の温度差は小さくなっています。
天候: | 晴れ |
気温: | 22.1℃ |
路面温度: | 29℃ |
周回数: | 13 |
ベストタイム(S) | 1'11.196(1/5) |
ベストタイム(K) | 1'12.349(3/8) |
油温: | 118℃ |
水温: | 90℃ |
空気圧(kg/cm2) | 表面温度(℃) | ||||
温間@ | 温間A | 温間B | 温間内側 | 温間外側 | |
FL | 2.4 | 2.4 | 2.5 | 61 | 70 |
FR | 2.4 | 2.4 | 2.5 | 60 | 57 |
RL | 2.5 | 2.4 | 2.5 | 75 | 68 |
RR | 2.5 | 2.4 | 2.5 | 67 | 60 |
温間@:ピットイン時 |
温間A:ピットイン時に調整 |
温間B:走行後 |
もう少し走れば、あと1秒は簡単に詰められそうですが、本番までに練習時間を取れそうにありません。準備不足なのがチョット残念。
前回、左右をローテーション。そのまま29周した結果です。
今回の 周回数 |
累計の 周回数 |
測定個所 | 走行前残量 (mm) |
走行後残量 (mm) |
磨耗量 (mm) |
---|---|---|---|---|---|
29 | 287 | 右フロント外側外周 | 9.0 | 8.0 | 1.0 |
右フロント外側内周 | 9.5 | 9.0 | 0.5 | ||
右フロント内側外周 | 9.0 | 9.0 | 0 | ||
右フロント内側内周 | 9.0 | 8.5 | 0.5 | ||
左フロント外側外周 | 10.0 | 9.5 | 0.5 | ||
左フロント外側内周 | 11.0 | 10.0 | 1.0 | ||
左フロント内側外周 | 10.0 | 9.0 | 1.0 | ||
左フロント内側内周 | 9.5 | 9.0 | 0.5 |
新品パッドの厚み: 15mm、推奨交換時期: 10mm
自分とはブレーキの使い方が違うようです。この減り方だと1コーナーより1ヘアの方がブレーキを残して進入しているような感じ。タイヤの温度にしてもブレーキパッドの磨耗にしてもデータにしておくと面白いですね。
さて次の練習は10月13日(土)のY1とY3を予定しています。次回は予選を一発で決めるための空気圧の見直しです。
PROJECT ONE RACING のドライバーは前述の3名に決定し、第4戦のエントリーを済ませました。もう一人のドライバーねもとさんの登場は、11月1日(木)の合同練習会の予定です。乞うご期待!
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