STEP 36 練習18回目 〜くらもちさん登場〜

Release Date: 2007/10/06

■2007.10.6

最終戦のエンブレムクラスは48周の耐久レースです。2回のピットインが義務付けられ、参加車両1台に付きドライバー2〜3名というレギュレーション。じゃあ自分を含めて3名体制ってことで旧知のくらもちさんとねもとさんにドライバーをお願いしました。

しかし、お二人ともNCによるサーキット走行は、試乗会で2〜3周流した程度。本番までにウチのNCでレーシングスピードを体験してもらわなければなりません。まずは土曜日のファミリー枠でくらもちさんが試乗です。

エンジンオイルは前回の練習で20周走行した状態のSUNOCO ULTRA SYNTHETIC 5W-30。そのときは気温25℃で油温が120℃。練習用には使えるかもしれません。さらに添加剤を注入して使用するとどーなるか様子を見てみます。

走行距離: 12,900km (累計655周)
エンジンオイル: SUNOCO ULTRA SYNTHETIC 5W-30 (累計20周)
エンジンオイル添加剤: KURE MOTOR REV ×1本 (新品)
ミッションオイル: Red Line MT-90 (75W-90) (新品)
デフオイル: WAKO'S 5120LSD (80W-120) (累計63周)
ブレーキフルード: WAKO'S DOT4 (エア抜きのみ)
ブレーキパッドF: エンドレス@238周→左右逆20周 (累計258周)
ブレーキパッドR: エンドレス@ (累計301周)
タイヤL: AR99周→L119周→逆R78周→L63周 (累計359周)
タイヤR: @L105周→R172周→逆L20周→R144周 (累計441周)

前々回の練習の前に抜いたら墨汁と化していたミッションオイル。交換後は練習2本(40周)と1レースに使っただけですが、シフトフィーリングがやや固くなり、どーしても不安なので抜いてみました。するとまたしても墨汁。


筑波サーキットを63周しただけのミッションオイル

ミッションのドレンボルトには鉄粉が山盛り。大丈夫かMT-90。ストックが残っているのでまた入れましたけど…。


山盛りの鉄粉

今回の練習はくらもちさんに慣れてもらうのが目的ですが、自分も予選シミュレーションをやりたいので、30分枠の前半を自分がアタックし、ピットインしてドライバー交代を行います。


■1本目(Y2 12:00〜12:30)

日差しが強く、この時期にしては高い40℃台の路面温度ですが、気温は久しぶりに20℃台前半、好タイムが期待できそうです。

路面温度が高いので空気圧を低めにセット。コースイン直後の混雑を避けるため、ほぼ最後尾でコースイン。前方にスペースを作り、先頭でコースインした車両がバックミラーに見えたところでアタック開始です。


1本目(Driver:鈴木)

ほぼクリアラップですが、1周目は11秒中盤。なんか路面が滑ります。午前中に2輪のレーサー枠(S枠)がある日は路面が荒れるので、2本目のファミリー枠(Y枠)を予約するようにしていますが、まだ路面がダメみたい。

そういえば4輪の1本目はファミリー枠もスポーツ枠もコースアウトする車両が連発で赤旗中断。2輪と4輪は走行日を別々にして欲しいですね。路面の件もありますが、2輪の大多数って走行時間帯が過ぎてるのに、ピット前にサポートカーを置いたまま昼メシ食い行っちまうし。と、面と向かってモンクを言えない小心者は、HPで不満をチョロっと…。

荒れた路面のせいで9秒台には入りませんでしたが、5周続けて10秒台前半をマークしてピットイン。くらもちさんと交代します。このタイミングで空気圧も測定(温間@)。


ドライバー交代

この4年半、ガチ足のFF車しか乗っていないくらもちさんは、リアの挙動が唐突でフニャ足のFRにテコズッテいるようで、6周目にダンロップ下で大スピン。内側の縁石に乗った途端、コントロール不能に陥ったようです。


2本目(Driver:くらもちさん)

10周したところで1分12秒7をマークしてチェッカー。戻ってきたときの第一声は、「ムズカシイじゃないっすか、これ。」 ハイ、そう簡単にタイムを出されても困ります。自分のシェークダウンタイムは1分12秒5でしたので、借り物の車ということを考えればこんなもんでしょう。

[コンディション]
天候: 晴れ
気温: 21.2℃
路面温度: 44℃

[走行データ]
周回数: 16
ベストタイム(S) 1'10.176(5/6)
ベストタイム(K) 1'12.730(10/10)
油温:
水温:

[タイヤデータ]
  空気圧(kg/cm2 表面温度(℃)
冷間 温間@ 温間A 冷間内側 冷間外側 温間内側 温間外側
FL 1.9 2.3 2.4 30 32 68 81
FR 2.0 2.3 2.5 30 32 61 63
RL 2.0 2.3 2.5 33 35 69 67
RR 2.1 2.3 2.5 34 45 61 54

左フロントタイヤの空気圧が上がりきっていません。内側と外側の温度差も大き過ぎ。左フロントタイヤの使い方に課題があるようです。

表面温度は走行中じゃなくクーリングラップ後の測定なので、温度自体は使えませんが、内側と外側の温度差は参考になりそうです。


■F1 中国GP フリー走行

話は唐突に変わってF1中国GP。今回から中継に新たなデータ表示が追加されました。なんと走行中のタイヤ温度を棒グラフで表示するというもの。ウチのサイトの話題をFOMにパクられた気分。(笑)

このタイヤ温度、数字じゃなくて色で表示されます。棒グラフの青い領域が低過ぎ、赤い領域が高過ぎってことらしい。


F1中継のタイヤ温度

森脇さん「川井さん、今タイヤの温度が出てますけど、どこのタイヤなんですかね?」
川井さん「FOMからの来たやつにはどこのタイヤって書いてないですね。」
森脇さん「あー、ストレートになると圧倒的に冷え始めるからフロントだねきっと。」
川井さん「そうですね。」
森脇さん「あー、これ右フロントだね。アロンソ、タイヤ使えてないですね。」
川井さん「今アウトラップですから。」

一般のファンはこの2人のマニアックな会話について行けるのでしょうか?(笑) って、それが本題じゃなく、フロントタイヤの温度はコーナリング中に大幅に上昇し、ストレートで一気に下降するようです。ウチのデータは残念ながら走行後。走行中の最大温度は想像するしかありません。左フロントは100℃位になっていそうな感じですね。


■2本目(Y3 14:00〜14:30)

1本目、走行後の空気圧はほぼ2.5kg/cm2でしたが、7周目のピットイン時点では2.3kg/cm2でした。予選の一発を考えるとこの時点で2.4〜2.5kg/cm2に持って行きたいところ。

2本目の走行前に4輪とも0.1kg/cm2充填してコースイン。1周目が11秒前半、1本目よりイイ感じ。しかし2周目以降は大渋滞に捕まってしまいました。なぜかインベタでゆっくりと流す人たちだらけ。(怒)


2本目(Driver:鈴木)

なすすべもなく13〜16秒台にスローダウン。時間がなくなってきたのでアタックを断念し、ドライバー交代のためピットへ戻ります。そして空気圧を測定するとリアが予想外に上昇(温間@)。やっぱ今日の路面は変です。

このままじゃオーバーステアで危なそうなので、リアを0.1kg/cm2落とし、4輪とも2.4kg/cm2に調整。結果的に1本目よりフロント側だけ0.1kg/cm2上がったことになるはず。


ドライバー交代の時に空気圧調整

1ヘアの立ち上がりでリアのコントロールに苦労しているような感じがありましたが、1本目よりは安定しています。ベストタイムは約0.4秒上がって1分12秒3。


2本目(Driver:くらもちさん)

本人いわく、1本目より乗りやすかったそうです。走行後の空気圧が1本目とほとんど変わらないのが不思議ですが、左フロントタイヤ内側と外側の温度差は小さくなっています。

[コンディション]
天候: 晴れ
気温: 22.1℃
路面温度: 29℃

[走行データ]
周回数: 13
ベストタイム(S) 1'11.196(1/5)
ベストタイム(K) 1'12.349(3/8)
油温: 118℃
水温: 90℃

[タイヤデータ]
  空気圧(kg/cm2 表面温度(℃)
温間@ 温間A 温間B 温間内側 温間外側
FL 2.4 2.4 2.5 61 70
FR 2.4 2.4 2.5 60 57
RL 2.5 2.4 2.5 75 68
RR 2.5 2.4 2.5 67 60
温間@:ピットイン時
温間A:ピットイン時に調整
温間B:走行後

もう少し走れば、あと1秒は簡単に詰められそうですが、本番までに練習時間を取れそうにありません。準備不足なのがチョット残念。


■エンドレスパッドの耐久性(第8回)

前回、左右をローテーション。そのまま29周した結果です。

今回の
周回数
累計の
周回数
測定個所 走行前残量
(mm)
走行後残量
(mm)
磨耗量
(mm)
29 287 右フロント外側外周 9.0 8.0 1.0
右フロント外側内周 9.5 9.0 0.5
右フロント内側外周 9.0 9.0
右フロント内側内周 9.0 8.5 0.5
左フロント外側外周 10.0 9.5 0.5
左フロント外側内周 11.0 10.0 1.0
左フロント内側外周 10.0 9.0 1.0
左フロント内側内周 9.5 9.0 0.5

新品パッドの厚み: 15mm、推奨交換時期: 10mm

自分とはブレーキの使い方が違うようです。この減り方だと1コーナーより1ヘアの方がブレーキを残して進入しているような感じ。タイヤの温度にしてもブレーキパッドの磨耗にしてもデータにしておくと面白いですね。


今後の予定

さて次の練習は10月13日(土)のY1とY3を予定しています。次回は予選を一発で決めるための空気圧の見直しです。

2007.10.9

PROJECT ONE RACING のドライバーは前述の3名に決定し、第4戦のエントリーを済ませました。もう一人のドライバーねもとさんの登場は、11月1日(木)の合同練習会の予定です。乞うご期待!



トップページ 目  次 前のページ 次のページ