ついに辿り着いたNC乗りの頂点エンブレムクラス。結果は予想通り後方争いが精一杯。予選10番手からシングルフィニッシュを目指しましたが、そのままの順位でチェッカーです。
後方争いに終始した第2戦
まあ、これが本来の実力です。しかも決勝で小心者モードが炸裂し、前走車を抜くことができませんでした。今後も同様の展開が予想されますので、予選順位が課題ですね。
後日パッドの残量を確認すると、ほとんど磨耗なし。予選前半は路面にビビってたし、決勝は見かけだけの追走モードだったし、小心者はブレーキを使ってなかったみたいです。(笑)
予選+決勝 | 累計の 周回数 |
測定個所 | 走行前残量 (mm) |
走行後残量 (mm) |
磨耗量 (mm) |
---|---|---|---|---|---|
8+15 | 161 | 左フロント外側外周 | 11.5 | 11.0 | 0.5 |
左フロント外側内周 | 12.0 | 11.5 | 0.5 | ||
左フロント内側外周 | 12.0 | 11.5 | 0.5 | ||
左フロント内側内周 | 11.5 | 11.0 | 0.5 | ||
右フロント外側外周 | 12.0 | 12.0 | 0 | ||
右フロント外側内周 | 13.0 | 12.5 | 0.5 | ||
右フロント内側外周 | 12.0 | 12.0 | 0 | ||
右フロント内側内周 | 12.0 | 11.5 | 0.5 |
新品パッドの厚み: 15mm、推奨交換時期: 10mm
NCロードスターでサーキットを激しく攻めると、ブレーキパッドがあっと言う間に磨耗します。中にはディスクローターにヒビが入ったエントラントもいらっしゃるようで、スポーツカーを名乗るにはチョットお粗末。
メーカーに対しては不満タラタラですが、JNR-Aの対応には大満足。ブレーキパッドの磨耗に対しては、いち早くレース用パッドを追加。そして今回はタイヤハウジング内の温度を下げる効果があるというスプラッシュシールドを開発、しかも今回の部品はエントラントに無償貸与です。(貸与=不要になったり、レース開催自体が終了したら返せと言われてます。)
スプラッシュシールド??? 要するにフェンダーの内側に取り付けられた「泥よけ」です。標準のスプラッシュシールドに導風口とガイドを設けることでタイヤハウジング内に外気を導く構造となっています。これでブレーキパッドの磨耗やディスクローターのクラック発生を少なからず改善できるらしい。
パーティレース対応スプラッシュシールド
パーティレース対応スプラッシュシールド(タイヤハウジング側)
第2戦の参加受付時に受け取りましたが、当日は車検までに時間的余裕がなかったので装着を見送り。テストもしていない部品をブッツケ本番で使うってーのも不安だし。
今回の走行目的は、パーティレース対応スプラッシュシールド装着前後のデータ採り。タイヤハウジング内の温度が下がるってことは、タイヤの空気圧にどんな影響が現れるのか?以前の空気圧データは使えるのか?走行後にタイヤの表面温度と空気圧を測定します。
現場での交換は面倒なので、1本目の走行では導風口をガムテープで塞ぎ、2本目の走行ではガムテープを剥がすという作戦です。
ガムテープで塞ぎます。
測定に使用するのは自動車用マルチメーター。数年前テスターが壊れたときに購入した製品。温度測定機能があることをすっかり忘れてました。しかも750℃までOK。ついでにディスクローターの温度も測定してみます。
試しに路面温度を測定
今回はタイム出しが目的じゃないので、貧乏モードでのトライです。
エンジンオイルは1レース(23周)しか使ってないので無交換。タイヤは手持ちの6本を今シーズンいっぱい使いたいので、右側には本番用左タイヤを逆履き。左側には434周も使った練習用右タイヤを逆履きです。ガソリンは安いセルフスタンドで満タン。だからタイムは参考程度で。
走行距離: | 11,500km | (累計515周) |
エンジンオイル: | Red Line 5W-30 | (累計23周) |
ミッションオイル: | Red Line MT-90 (75W-90) | (累計79周) |
デフオイル: | WAKO'S 5120LSD (80W-120) | (累計79周) |
ブレーキフルード: | WAKO'S DOT4 | (エア抜きのみ) |
ブレーキパッドF: | エンドレス@ | (累計161周) |
ブレーキパッドR: | エンドレス@ | (累計161周) |
タイヤL: | @R105周→L172周→逆R20周→L99周→R38周→逆履き | (累計434周) |
タイヤR: | AR99周→L119周→逆履き | (累計218周) |
逆履き
そういえば筑波サーキットシェークダウンって、ちょうど一年前の今日でした。この一年でNCの筑波周回数が500周を突破。某プロドライバーが「走り方やセッティングをウンヌン言う前に、まずはサーキットを500周走り込め!」と言ってましたが、これで第2ステージへのスタートラインに立てたのでしょうか?
気温は体温とほぼ同じ36.2℃。路面温度もぐんぐん上昇して55.2℃。おっさんは立っているだけで汁ダクです。このコンディションは1年前の8月18日と同じ。去年も暑かったんですね。
路面温度
そのときは冷間で1.9kg/cm2に合わせた左フロントの空気圧が、走行後は2.7kg/cm2まで上昇しています。というわけで4本とも0.1kg/cm2低めに調整。
運良くピットをゲット
ひたすら走ります。室内温度と外気温が同じオープンでもメッチャ暑いのに、クローズドの車両のドライバーは耐えられるのでしょうか?
1本目
そしてピットへ戻ったらヘルメットも脱がず、急いでディスクローターの温度を測定。接触タイプの温度計なので、ある程度の時間押さえつけていないと測れません。ディスクローターの温度なんてアッという間に下がってしまうので、30秒程度押さえつけたときの値としました。次がタイヤの表面温度。そして空気圧の順です。
速攻で測定
ディスクローターの温度は、走行中ならもっと高いハズ。ピットに帰って一番最初に測定していますが、チェッカー後のクーリングラップですでに冷え始めた状態です。だから温度自体にデータ性はありません。あくまで比較用。
空気圧が2.3kg/cm2までしか上昇していません。低めに調整したとは言え、ありえない数値です。恐らくディスクローターの温度とタイヤの表面温度測定に時間がかかり、その間に下がってしまったものと思われます。一瞬で測定できる非接触タイプの温度計を使わないとダメですね。
天候: | 晴れ |
気温: | 36.2℃ |
路面温度: | 55.2℃ |
周回数: | 19 |
ベストタイム: | 1'11.997(11周目) |
油温: | 122℃ |
水温: | 96℃ |
FL | 296℃ |
FR | 220℃ |
空気圧(kg/cm2) | 表面温度(℃) | |||
冷間 (走行前) |
温間 (走行後) |
内側 | 外側 | |
FL | 1.8 | 2.3 | − | 83 |
FR | 1.9 | 2.3 | − | 70 |
RL | 1.9 | 2.3 | − | − |
RR | 2.0 | 2.3 | − | − |
タイヤの表面温度なんて初めて測定しました。だからこれが高いのか低いのか分かりません。しかもトレッド外側だけの手抜き測定です。こいつも比較用。
日差しが若干和らぎましたが、気温・路面温度とも1本目とほとんど変わらず。おっさん的にはツライけどデータ採りにはナイスです。導風口のガムテープを剥がして2本目にトライ。
ガムテープを剥がしました。
またしてもひたすら走ります。15:00を回っているのに気温は34℃、路面温度は54.2℃。
2本目
そしてピットへ戻り、1本目と同じように温度測定を行います。
ディスクローターの温度が1本目より上昇しています。10%程度下がるという話だったのですが、逆に10%程度上がっています。何故でしょう?
30分の走行枠の中盤だけ決勝シミュレーションでかなり攻めました。でも後半の数周は1本目と同程度のラップペースです。多少ペースを落としてもディスクローターの温度は下がらないってことなんでしょうか???
天候: | 晴れ |
気温: | 34.0℃ |
路面温度: | 54.2℃ |
周回数: | 20 |
ベストタイム: | 1'11.992(12周目) |
油温: | 125℃ |
水温: | 96℃ |
FL | 320℃ |
FR | 254℃ |
空気圧(kg/cm2) | 表面温度(℃) | |||
温間 [*] (走行前) |
温間 (走行後) |
内側 | 外側 | |
FL | 2.3 | 2.3 | − | 72 |
FR | 2.3 | 2.3 | − | 64 |
RL | 2.3 | 2.3 | − | − |
RR | 2.3 | 2.3 | − | − |
[*]1本目走行直後に調整 |
タイヤの表面温度は、1本目より下がりました。でも空気圧に変化はなし。スプラッシュシールドを交換しても今までの空気圧データを使えそうです。
で、タイヤの表面温度って、こんなに低くていいんでしょうか? 今後もデータ採りが必要みたい。
接触タイプの温度計は測定が大変
30分枠の練習を8本と2レースを消化したところで、左フロントパッドの残量がメーカーが交換を推奨する厚みとなりました。
今回の 周回数 |
累計の 周回数 |
測定個所 | 走行前残量 (mm) |
走行後残量 (mm) |
磨耗量 (mm) |
---|---|---|---|---|---|
39 | 200 | 左フロント外側外周 | 11.0 | 10.0 | 1.0 |
左フロント外側内周 | 11.5 | 10.5 | 1.0 | ||
左フロント内側外周 | 11.5 | 10.5 | 1.0 | ||
左フロント内側内周 | 11.0 | 10.0 | 1.0 | ||
右フロント外側外周 | 12.0 | 11.0 | 1.0 | ||
右フロント外側内周 | 12.5 | 11.5 | 1.0 | ||
右フロント内側外周 | 12.0 | 11.0 | 1.0 | ||
右フロント内側内周 | 11.5 | 11.0 | 0.5 |
新品パッドの厚み: 15mm、推奨交換時期: 10mm
残量が12mm以下になると磨耗が早くなるとのことでしたが、今のところその兆候はありません。しかし部分的にボロボロ。回転方向に対して後ろ側(画像右側)が崩れるみたいです。
部分的に崩れた左フロントパッド(画像右側)
今回は初めてのことだらけなので、単にデータ採りで終了です。しかし、タイヤ表面温度のデータが蓄積すれば、セッティングの方向性を見出せるかもしれません。
で、接触タイプの温度計は、測定に時間がかかり過ぎて、この手のデータ採りには不向きでした。かと言ってディスクローターの温度まで測定できる非接触タイプの温度計は高価で買えません。
そこでディスクローターのデータ採りを断念し、270℃までしか測定できないのですが、安価な非接触タイプの温度計を購入しました。次回の練習は8月26日(日)。次回からタイヤ表面温度のデータ追加です。
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