Release Date: 2003/10/31
2003 SCCN OCTOBER RACE MEETING in TSUKUBA

2003 スズキ Kei Sport CUP 東日本シリーズ第4戦 (2003.10.19)

■今年の目標

それはシリーズランキングでシングル。そして今年はスポーツランドSUGOで開催される日本一決定戦キングオブキングス(解説@)への出場。

[解説@:キングオブキングス]
各シリーズの上位入賞者によるキングオブキングスは、9月末時点の各シリーズ平均予選出走台数をもとにした按分比率により参加台数枠が算出されます。2003年度は以下の通り。

北日本シリーズ 8台
東日本シリーズ 14台
西日本シリーズ 11台
南日本シリーズ 12台

で、現在のランキングは13位。上位陣のポイントを考慮すると、シリーズランキングでシングルとなるには、最終戦で5位8ポイントくらいを獲得しないとなりません。こりゃあ絶対無理。

「でも東日本シリーズのキングオブキングス出場権は、9月末時点で14位までと決まったし、半分は目標達成だよな。最終戦は順位を気にせず思いっきり楽しむか!」

今回は待機場所、車検、ブリーフィングのすべてがBパドックです。

なんてお気楽状態のブリーフィングで、スタッフから最後に一言...。

「今日の結果でキングオブキングスの出場権が決定します。皆さん頑張ってください!」

「はあ?」

とんでもない勘違いをしてました。9月末時点で決定したのは「出場権」ではなく「出場台数枠」でした。と言うことは、ランキング14位以下の選手が上位入賞したら...。やばいです。とんでもなくやばいです。一気に緊張が高まってしまいました。


■フリー走行

前回の練習では20秒を切れなかったので、最後のインチキセッティング。フロントダンパーの減衰力を最大の4/4にしてみました。リアは6/8。アンダーが強めでタイヤが泣きますが、「ポンッ」と19秒の中盤が。気温が高いときは減衰力を高めにした方がいいのかもしれません。

朝のフリー走行

そしてフリー走行を早めに切り上げて、Bパドックへ戻ります。これは予選の前半でクリアラップを取るために、待機場所の先頭に並んでトップでコースインという作戦。

でも7番目でした。考えることはみんな一緒。


■公式予選

今回も比較的前の方でコースイン。これだと最初の2〜3周がクリアラップ。1周目から目一杯行っちゃいます。2周目に1'19.408をマークして4番手。しかしそれ以上のタイムアップができません。

シリーズランキングのことが頭をよぎり、最終アタックでヤバイ領域に。全開のまま飛び込んだダンロップ下で...。スピンです。そして予選終了。

ベストタイムは5周目の1'19.380で10番手。予選5位から16位までが19秒台という大接戦。ポールタイムは1'17.941。

しかもランキング14位の選手が予選5番手で、ランキング外の選手が9番手。もし9番手の選手が決勝で5位入賞したらSUGOには行けません。


■決勝

大ピンチで迎えた決勝グリッド。なんとしてもロケットスタートを決めて、最低でも9番手の選手の前に出なければなりません。予選ではアンダーが強かったので、リアダンパーの減衰力のみ7/8にしてグリッドへ。

決勝グリッド

それにしても大混戦のKei Sport CUP。前方のグリッドも斜め後ろのグリッドも優勝経験者。完璧なスタートを決めないと9番手の選手を抜くどころか、順位を落とす可能性が。

緊張のスタート

フォーメーションラップが終わり元のグリッドに整列。メインポストにレッドシグナル点灯5秒前のボードが。

超ロケットスタートを決めるべく、エンジン回転を4,000回転にキープ。体中の神経をクラッチを踏む左足に集中。そしてレッドシグナル点灯。

大失態

気負いすぎたせいか、レッドシグナル点灯の瞬間に「ビクッ」っとしてクラッチを繋いでしまいました!!!

「ヤバッ!」

慌ててブレーキを踏みましたが、既に遅し。「チョロッ」っと動いてしまいました。完全にフライング。そのパニックの瞬間にレッドシグナル消灯。バックスタート復活です。ロケットスタートを決めた12番手の選手に先行されてしまいました。

1周目の1ヘアピン

1周目、コントロールラインを11番手で通過。予選9番手だった選手が先行しますが、ペースが上がらない模様。2周目の最終コーナーでアウトから行けそう感じ。

ところがメインポストにブラックフラッグあ〜んど25のゼッケンボードが。そう、ペナルティストップの裁定が下ってしまいました。ちょーし上がってきたのにーっ!

まあ言い訳のしようもありません。ピットロードをシューマッハばりに全開で進入し、光電管の前でフルブレーキング。40km/hでピットロードエンドへ向かいます。

10秒のペナルティをいただきました。

ペナルティストップエリアで10秒間のカウントをいただいてコースに戻れば最後尾。前走者もSUGOも遥か彼方です。なんか緊張の糸が切れてリラックス状態。あとは抜きまくるだけですね。

単独の最後尾

5周目振出しに戻る

で、前走者を2台抜いたところで5〜6台の集団に追い付きました。調子に乗って最終コーナーアウトから一気にゴボウ抜きっと思ったら、行き場がないーっ!

やってしまいました。

また最後尾です。まるでスゴロク状態。

最後尾で無事復帰

その後、鬼神の追い上げ(自分的には)をしたつもりですが、7台抜くのが精一杯。

後ろの方の戦い

過去最低の28位でフィニッシュでした。(涙)

東日本第3戦では黄旗無視で「1周減算」。続く北日本第4戦ではピットロード出口の白線カットで「厳重注意」。そして今回は「反則スタート」。どう考えてもペナルティキングです。(笑)

いつになったらここに↓立てるんでしょうね? 一から修行しなおしです。

暫定表彰式

ところでシリーズポイントですが運良く14位。ギリギリ最下位でキングオブキングスの出場権を獲得しました。東日本で14位ってことは全国区でも最下位ってこと。失う物がないので気楽かも。

11月23日は、ペナルティを食らわないように暴れてきます。(笑)

今シーズンサポートいただいた皆さん、ありがとうございました。賞金で振舞うことができず、醜態をさらすだけで申し訳ありませんでした。

最後に東日本エントラントの皆さん、一年間お疲れ様でした。また来年もよろしくお願い致します。

画像提供: Project One レーシングチームのおぬま氏、チームテンダー21のアサノ氏



[スズキ Kei Sport CUP]
開催年度 2001年〜2004年
レース車両 HN22S型 スズキ Kei Sport R
レース規定 Nゼロ(ナンバー付き)
開催地 東日本シリーズ:筑波サーキット・ツインリンクもてぎ、西日本シリーズ:セントラルサーキット、
南日本シリーズ:オートポリス、北日本シリーズ:スポーツランドSUGO
特記事項 2001年は筑波のみのプレシーズン。2002年から全国展開。
2004年6月、車両のリコール問題に端を発し消滅。